【皮膚】犬の「脱毛」⑦-毛の色や分布でわかる脱毛症- 淡色被毛脱毛症・パターン脱毛-

こんにちは。東京動物皮膚科センターの馬場です。

今回は、少し珍しい、毛の“色”や“遺伝”が関わる脱毛症を紹介します。
これらは「そもそも正常な毛がつくれない」タイプの脱毛です。

淡色被毛脱毛症(CDA):ブルーやフォーンといった“薄い色(希釈された色)”の毛だけが抜けたり、切れやすくなったりする病気です。ドーベルマン、ダックスフンド、チワワなどでみられます。
おもしろいのは、同じ体でも白い毛の部分は抜けないという点です。

黒色被毛毛包形成異常症(BHFD):2〜3色の被毛をもつ犬で、黒い毛の部分だけが抜ける病気です。
子犬のうちから発症します。

パターン脱毛:犬種特有で、徐々に進行する左右対称の脱毛です。抜ける場所がきまっています。
ミニチュア・ダックスフンドやチワワ、ボストンテリアなどに多く、ヒトの男性型脱毛症と同じように、毛が少しずつ細く小さく“ミニチュア化”していきます。

いずれも遺伝的な背景が強く、残念ながら根本的に治す方法は確立されていません。
そのため、二次的な皮膚の感染を防いだり、露出した皮膚を守るスキンケアが中心になります。

「毛色に偏って抜ける」「犬種が決まっている」というのは、これらの病気を見分ける大切なヒントです。

次回はいよいよ最終回。
「見落とされがちな脱毛症」と「おうちでのケア」についてお話しします。