【皮膚】犬の「脱毛」④-脱毛を“分類”して考える-「かゆみ」がある?

こんにちは。東京動物皮膚科センターの馬場です。
脱毛の原因はたくさんありますが、やみくもに病名を当てにいくのではなく、まず“分類”して考えると診断の道筋が見えてきます。
私たちは次の3つの軸で整理します。

  • ① かゆみがあるか:自分で掻いたり舐めたりして抜けているのか(続発性)、それとも自然に抜けているのか(原発性)
  • ② 分布:一部だけポツンとなのか、左右対称に広がっているのか
  • ③ 赤みがあるか:炎症を伴っているのか、いないのか

なかでも最初のカギは「かゆみを伴っているかどうか」です。
かゆみのある脱毛は、アレルギーや感染症など“かゆみの病気”が背景にあることが多く、逆に、かゆみがなく左右対称に抜ける脱毛は、いわゆるホルモンが関連するような病気の脱毛症を疑います。

診察では、脱毛部の毛を少し抜いて顕微鏡で見る「抜毛検査」も役立ちます。
毛が途中で裂けていれば、掻いたり舐めたりしている証拠になるからです。

飼い主さんも、「かゆがっているか」を普段からよく観察しておくと、診断の大きな手がかりになります。

次回は、代表的な「いわゆる脱毛症」──ホルモンの病気についてお話しします。