こんにちは。東京動物皮膚科センターの馬場です。
今回は膿皮症の「診断の進め方」についてお話しします。
「どうしてそんなにいろんな検査をするの?」と思われる飼い主さんへの説明にもなれば幸いです。
まず「細胞診」を行います
膿皮症の診断で最も重要な検査が細胞診です。病変部位からサンプルを採取してスライドガラスに乗せ、顕微鏡で細菌や白血球の状態を確認します。
細胞診は膿皮症が疑われるすべての症例で行うべき検査です。また、抗菌薬を使っている最中も、治療の継続が本当に必要かどうかを判断するために繰り返し行うことが推奨されています。

「培養・薬剤感受性試験」も重要です
細菌培養・薬剤感受性試験(BC/AST)は、どの細菌が原因か、どの抗菌薬が効くかを調べる検査です。近年は抗菌薬が効きにくい「耐性菌」が増えているため、全身的な抗菌薬を使う場合はできる限りこの検査を実施することが推奨されています。
膿皮症には必ず「原因となる病気」があります
重要なのは、膿皮症は必ず何らかの基礎疾患(アレルギーや内分泌疾患など)を背景に発症するということです。「特発性(原因不明)の膿皮症」という概念は現在では支持されておらず、初発の時点から原因の探索を行うことが求められています。
つまり、膿皮症の診断は「どのタイプか」「どの菌か」「なぜなったか」を同時に考えることが大切なのです。
次回は膿皮症の「治療の考え方」について解説します。
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