犬や猫の歯が折れたら、まず確認してほしいこと

「歯が欠けている気がする」
「牙が短くなっている」
「奥歯が折れているかもしれない」
犬や猫の歯の破折(はせつ)は決して珍しいものではありません。
しかし実は、犬と猫では折れやすい歯が異なります。
今回は、それぞれ折れやすい歯の特徴や原因、歯が折れたときの対処法について解説します。
犬で最も折れやすい歯は「第四前臼歯」

犬で最も破折しやすい歯は、上顎の第四前臼歯と報告されています。
第四前臼歯は犬が物を噛み砕くときに最も力がかかる歯です。
そのため、
- 鹿角
- ヒヅメ
- 硬いガム
- 石
- ケージ
- ボール遊び中の衝突
などが原因で折れてしまうことがあります。
中年齢以降の犬に多くみられ、コーギー、柴犬、フレンチ・ブルドッグなどで比較的多いと報告されています。
犬の歯が折れていないかチェックする方法
歯石が付着していると、破折に気づきにくいことがあります。
左右の第四前臼歯を見比べ、
- 高さが違う
- 一部が欠けている
- ピンク色(神経)が見える
場合は、破折している可能性があります。

猫で最も折れやすい歯は「犬歯(牙)」

一方、猫で最も折れやすい歯は犬歯(牙)です。
猫は犬のように硬いものを噛む習性が少ないため、奥歯の破折は比較的少なく、
- 高い場所からの落下
- ケンカ
- 交通事故
- 顔面への外傷
などによって犬歯が折れることが多くあります。
また、猫の犬歯は先端近くまで歯髄(神経)が存在しているため、小さく欠けただけでも神経が露出してしまうことがあります。
歯が折れたまま放置するとどうなる?
歯の内部には神経や血管(歯髄)が通っています。
神経が露出したまま放置すると、
- 歯髄炎
- 歯髄壊死
- 根尖膿瘍
- 顔の腫れ
- 鼻水やくしゃみ(上顎犬歯)
- 慢性的な痛み
などが起こることがあります。
犬や猫は痛みを隠すことが多いため、「元気だから大丈夫」と思っていても、内部では感染が進行していることがあります。
折れた歯は残せることもあります
歯が折れたからといって、必ず抜歯になるわけではありません。
折れてから早い段階で受診できれば、
- 生活歯髄切断
- 根管治療
などによって歯を温存できる場合があります。
一方で、感染が進行している場合は抜歯が必要になることもあります。
そのため、歯が折れたことに気づいたら早めの受診が重要です。


まとめ|犬と猫では折れやすい歯が違います
- 犬では第四前臼歯(奥歯)の破折が最も多い
- 猫では犬歯(牙)の破折が多い
- 折れた歯を放置すると感染や痛みの原因になる
- 早期であれば歯を残せる可能性がある
「犬の歯が折れた」
「猫の牙が欠けている」
そんなときは、歯科レントゲンを含めた詳しい検査を受けることをおすすめします。
🏥 東京動物皮膚科センター/神宮前動物病院
当院では、
- 歯科レントゲンによる精密診断
- 犬・猫の破折歯治療
- 生活歯髄切断
- 根管治療
- 抜歯・歯科外科
まで一貫して対応しています。
愛犬・愛猫の歯が折れた、欠けたなど気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。