【歯科】上顎第二後臼歯の歯周病|症状・リスク・治療法

こんにちは。東京動物皮膚科センター/神宮前動物病院、歯科診療担当の森田です。
今回は小型犬に多い「上顎第二後臼歯(じょうがく・だいにこうきゅうし)」の歯周病について解説します。
この歯は口の奥にあり、気づかれにくい部位ですが、歯周病リスクが非常に高い歯です。


上顎第二後臼歯とは?

犬の歯は左右に並び、前歯(切歯)、犬歯、前臼歯、後臼歯に分かれます。
上顎第二後臼歯(右:210、左:210番の歯)は、奥歯の中でも噛む力が強くかかる機能歯で、食べ物をすりつぶす役割があります。

とくにトイプードル・チワワ・ポメラニアン・ヨークシャーテリアなどの小型犬では、顎が小さいために歯の間が狭く、歯石や歯垢が溜まりやすい歯でもあります。


上顎第二後臼歯に多い歯周病の症状

この歯の歯周病は、進行してから気づかれることが多いのが特徴です。
主な症状には以下のようなものがあります:

  • 歯ぐきの赤み・腫れ
  • 口臭の悪化
  • 食べにくそうにする(特にドライフード)
  • よだれや出血
  • 目の下の腫れ(重度の場合:歯根膿瘍や外歯瘻)

レントゲンでわかること

肉眼では歯石や歯肉炎程度に見えても、歯科レントゲンを撮影すると歯槽骨の融解(骨が溶ける変化)が進んでいるケースが多いです。
とくに上顎の奥歯は鼻腔や眼窩に近く、口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)や眼の下の膿瘍につながるリスクがあるため注意が必要です。


🛠️ 治療と予防

治療は歯周病の進行度によって異なります。

  • 軽度〜中等度:全身麻酔下でのスケーリング&ルートプレーニング
  • 重度(骨吸収・動揺あり):抜歯、必要に応じて粘膜フラップ形成や骨補填材の使用
  • 予防:定期的な歯科検診と自宅での歯磨き・デンタルケア

当院では、症例に応じて**歯周外科や再生療法(PRFなど)**も導入しています。


まとめ

  • 小型犬では上顎第二後臼歯の歯周病が特に多い
  • 奥にあるため見逃されやすいが、放置すると鼻腔や眼の下に炎症が及ぶ危険あり
  • 定期検診と早期治療が歯を守るカギ

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