【皮膚】皮膚の一部を取る「皮膚生検」ってなに?

こんにちは!馬場です
今回は、飼い主さんからよく質問をいただく「皮膚生検(ひふせいけん)」について、わかりやすくお話ししてみます。

「皮膚の一部を切って検査する」と聞くと、ちょっと怖い印象があるかもしれませんが、実はとても大切な検査なんです!


■ 皮膚生検ってどんな検査?

皮膚生検とは、ワンちゃんやネコちゃんの皮膚の一部を小さく切り取って、顕微鏡で詳しく調べる検査のことです。

「かゆみが治らない…」
「毛がごっそり抜けてしまった…」
「赤みやカサカサがずっと続いている…」

このような“なかなか治らない皮膚トラブル”の原因をつきとめるために行います。


■ どんなときに皮膚生検をするの?

すべての皮膚トラブルで行うわけではありませんが、次のようなケースでは、生検がとても役立ちます👇

✅ 何種類かの治療を試しても、なかなか改善しない
✅ かゆみや赤みが強く、原因がはっきりしない
✅ 皮膚の一部が変形していたり、しこりがある
✅ 皮膚病の種類をきちんと見極めたい

生検は、「より正確な診断」や「正しい治療選び」のための検査なんです✨


■ 痛くないの?負担は大きくない?

生検は局所麻酔(ちいさな部分にだけ効く麻酔)や鎮静を使って行いますので、動物たちに強い痛みを与えることはありません。

皮膚を直径3~6mmほどの小さな器具でくり抜くように取ることが多く、縫い合わせて終わります。
※特殊な部位(お耳や鼻など)では、全身麻酔が必要なこともあります。

検査後は、数日間カラーをつけたり、傷口をなめないように注意してもらいますが、回復は早いことがほとんどです😊


■ 検査をすることで、どう役立つの?

生検によって得られる情報は、実はたくさんあります👇

🔬 皮膚病のタイプを判別(アレルギー性?自己免疫性?腫瘍?)
🔍 適切な治療を選べる(抗生剤?ステロイド?免疫抑制薬?)
🩺 無駄な治療や薬を減らせる(効かない薬を続けずに済む)

つまり、原因をハッキリさせて、最短ルートで治療できるようになるのが皮膚生検の最大のメリットなんです✨


■ 飼い主さんへのお願い

皮膚生検を提案すると「かわいそう…」「本当に必要なの?」と悩まれる方もいらっしゃいます。

もちろん、動物にとって最小限の負担で行えるよう工夫しますし、必要性が高いと判断した時にしかおすすめしません。

わからないこと、不安なことがあれば、どうか遠慮なくご相談ください。納得した上で進めることが一番大事です😊


■ 最後に

皮膚の病気は見た目が似ていても原因が全く違うことがあります。
だからこそ、「皮膚の一部を調べる」ことで、大きく道が開けることがあるんです🌿

愛犬・愛猫のかゆみや皮膚の悩みがなかなか良くならないときは、皮膚生検という選択肢があることを、ぜひ知っておいてください✨