【歯科】犬の歯石除去、なぜ全身麻酔が必要?

無麻酔スケーリングのリスク

最近では、一部の施設で「無麻酔スケーリング(麻酔なしでの歯石除去)」を行っているケースもありますが、これは医学的には推奨されていません。その理由は以下の通りです。

  • 痛みやストレスを伴う処置のため、動物に苦痛を与える
  • 見えている歯の表面しか処置できず、歯周ポケット内の歯石が残る
  • 歯の動揺や破折の発見が困難
  • 処置中に動いてしまいケガや誤嚥のリスク

結果として、「見た目はきれいになっても、歯周病が進行していた」ということも珍しくありません。


麻酔下だからこそできる本当のケア

当院では、犬や猫のスケーリングを必ず全身麻酔下で実施しています。


麻酔をかけることで、以下のような高度な処置が可能になります。

  • 超音波スケーラーによる歯周ポケット内部のスケーリング
  • 歯科用レントゲンによる精密検査
  • 歯の破折・動揺・吸収病巣などの見えない疾患の発見
  • スケーリング後の研磨処置(ポリッシング)
  • 必要に応じた抜歯や根管治療などの外科処置

歯の健康を守るためには「見た目の白さ」ではなく、「歯周ポケット内部の衛生管理」が最も重要なのです。


麻酔のリスクと当院での対策

「麻酔が心配で…」というお声ももちろん多く頂戴します。

当院では以下のような安全対策を講じています:

  • 術前検査(血液検査・画像診断)を徹底
  • 動物の状態に応じた麻酔薬の選択
  • 麻酔認定医による管理
  • 術中はモニター機器で心拍・血圧・酸素飽和度をリアルタイム監視

高齢のわんちゃんでも、状態に応じて安全に処置を行える体制を整えています。


まとめ|歯石除去は“早期×麻酔下”がベスト

歯石除去は、「痛みが出てから」ではなく予防的なタイミングで実施することが大切です。

無麻酔では不十分かつ危険を伴う可能性がある
麻酔下なら、見えない歯周病まできちんとケアできる
麻酔リスクは適切に管理できる時代になっている

気になる歯石や口臭がある場合は、放置せず、ぜひ一度ご相談ください。


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東京動物皮膚科センター/神宮前動物病院(歯科診療担当:森田)
TEL:03-3403-8012