こんにちは。歯科診療担当の森田です。
今回は「歯が欠けたけれど神経(歯髄)は出ていない」という場合に行う歯冠修復について、犬や猫の症例をもとに解説します。
🦷 歯が欠けた…でも露髄はなし。そのときどうする?
犬や猫が硬いおもちゃや骨などを噛んでいて、歯が一部欠けてしまうケースは珍しくありません。
このとき、歯の内部の神経(歯髄)が露出していない状態を「非露髄破折」といいます。

見た目は軽度に感じるかもしれませんが、放置すると象牙質がむき出しのままとなり…
- 知覚過敏(特に冷水や摩擦)
- 感染のリスク
- 破折のさらなる進行
といった問題が生じる可能性があります。
✅ 露髄なし=安心ではない!早めの歯冠修復がおすすめ
歯髄が露出していない場合でも、早期の歯冠修復(レジン充填など)を行うことが推奨されます。
この処置によって:
- 象牙細管からの細菌侵入を防ぐ
- 歯の破折進行を予防
- 咀嚼時の不快感を軽減
といったメリットが得られます。
🔧 歯冠修復はどんな流れで行うの?
犬や猫の歯冠修復は、基本的に全身麻酔下で実施されます。
処置内容の例:
- 欠けた部位の形態確認・処置範囲の決定
- レジンなどの材料での歯冠形成
- 研磨処理によるなめらかな表面仕上げ
- X線での確認と記録

処置時間は30〜60分程度で、同時にスケーリングや他の歯の検査も可能です。
🐶 まとめ|歯が欠けたら早めにチェックを
犬や猫の歯の破折は、目立つ症状がなくてもリスクが潜んでいます。
- 「歯が欠けてるけど痛がらないから大丈夫かな?」
- 「露髄していないから様子見でいいかな?」
…そんなときでも、早めの診断と歯冠修復が、将来的な抜歯や根管治療を回避するポイントになります。
🏥 歯の欠け・歯冠修復なら東京動物皮膚科センターへ
当院では、犬猫の歯科診療に特化した機器と技術で、
破折歯の診断・修復・予防処置まで対応しております。
「歯が欠けたかも…」というご不安がある方は、お早めにご相談ください。
📞 ご予約・お問い合わせ:03-3403-8012(歯科担当:森田)
📍 東京都渋谷区神宮前|東京動物皮膚科センター/神宮前動物病院