🐾「知っていれば診断できる」皮膚病変の話
こんにちは、東京動物皮膚科センターの馬場です。
獣医師向け専門誌「月刊CAP」にて「耳介に認められた角化性局面」に関する記事を執筆しました。

本稿で取り上げたのは、「苔癬様角化症(たいせんようかくかしょう)」という少し珍しい皮膚疾患です。名前を初めて聞く方も多いかもしれませんが、実は特徴的な部位に特徴的な皮疹が出る病気であり、「知っていれば一瞬で診断がつく」タイプの疾患です。
🔍 知識が診断につながる
皮膚病は、検査や治療反応をもとに段階的に診断を絞っていくものが多い一方で、「見た目」と「犬種」「部位」だけでかなり強く疑えるものもあります。
本稿ではその一例として、耳介の内側に現れる角化性病変に着目し、鑑別に苔癬様角化症をあげられるかどうかが鍵であることを解説しました。

✨ 知っているだけで迷わない
皮膚科に苦手意識があると、見慣れない皮疹を前にどうしてよいか迷ってしまうこともあるかもしれません。しかし、こうした知識を事前に持っていれば、必要以上の検査や治療をせずに的確な判断が可能になります。
実際に本稿で紹介した症例では、特徴的な見た目と背景から診断にたどり着き、シンプルな治療で改善が得られました。
📚 専門的な学びを日常診療に活かすために
珍しい疾患こそ、あらかじめ知っておくことで診療がスムーズになります。私たちは日々、皮膚科の専門的な知見を臨床に落とし込む努力を続けています。
今回の記事が、先生方の診断力向上や皮膚疾患への理解の一助となればと思います。
気になる症状がある場合は、お早めにご相談ください。
また獣医師からのご紹介も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
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